Live the Life I Love

旧ブログ名:私の彼女は中国人 パンセクシャルの20代女子がセクシャリティから海外移住、はたまたファイナンシャルのことを書き綴るブログです

LGBTQ映画「ウエディング・バンケット」についてバイセクが感想書いてみた

仕事か恋人か。まだ仕事していないのにこんなことで悩んでいるあんりです。

 

今日は、ハニたん(中国人彼女)からおすすめされて見た映画、

ウエディング・バンケット(原題:喜宴)の感想について書こうと思います。

ウェディング・バンケット [ ウィンストン・チャオ[趙文□] ]

価格:2,291円
(2018/6/10 16:04時点)
感想(0件)

なんで私が映画感想!?と思われるかもしれませんが、この映画、中国人彼女ハニたんに勧められて見たのですが、台湾人男性とアメリカ人男性のゲイカップルについて描かれた映画で、国際同性恋愛+中国要素ということで、私が書かずに誰が感想書くんだ!?という感じなのです。

中国の家族的文化も感じられつつ、作品としても非常に良かったです。

さすがベルリン国際映画祭 金熊賞受賞作品。

早速感想を書いていこうと思います。

※一部ネタバレありなのでお気を付けください。

※あくまで個人の感想です

 

 

 

 

あらすじ

wikipediaより

台湾人青年ウェイトンは、マンハッタンで恋人のアメリカ人・サイモンと暮らしている。しかし、ウェイトンは台湾に暮らす両親に、自分がゲイであることを告げられずにいた。そんなことを知らない両親は、ウェイトンに早く結婚するよう催促を繰り返す。一方、ウェイトンの友人で芸術家のウェイウェイは、お金がなく、アメリカ滞在のためのビザの期限も切れようとしていた。

そこで、ウェイトンとウェイウェイは偽装結婚することで、ウェイトンは両親を安心させ、ウェイウェイはグリーンカード(永久居住権)を得ようとする。結婚式は役所で書類を提出する程度で済ませるつもりの二人だったが、ウェイトンの両親が渡米してきて、どうしても台湾式の賑やかな結婚式をするように迫るのだった。

というものです。

1993年公開の映画なのですが、時代背景も同年代の感じです。今から約25年前ですね…

いろんな感想はあるのですが、今回は中国人の同性彼女がいるという私の属性視点強めで感想を書きたいと思います。

 

感想その1

ウェイトン(台湾人主人公)の両親からの結婚プレッシャーが半端ない!

主人公の台湾人男性、ウェイトンは、全く望んでないのに親が結婚紹介所に勝手に登録して結婚を迫ります。

これ、息子の将来が心配というのもありますが、早く孫を見たいという思いも強いみたいですね。

台湾に限らず、日本でもこういったプレッシャーはあると思いますが、中華圏のほうが強いのかなと感じました。家を続かせないとご先祖に申し訳ない、という感覚ってアジア独特なのかなとも感じました。

そしてこのプレッシャー。ゲイであることをカミングアウトできずにいる主人公にはとてつもなく辛いものだと思います。

両親を愛しているからこそ、孫を見れないという現実とを見せる辛さ。自分の息子が普通とは違うと知らせる辛さ。

異性と結婚して子供をつくるという自分には不可能なことを求められているプレッシャーは半端じゃないだろうなと感じました。

今はアメリカも同性婚できますし、同性カップルでも養子を取ったり、代理母などの協力を得て子供をもつという選択肢も可能になっていますし、制度的に、この当時より生きやすい世の中になっているなと感じました。

 

感想その2

サイモン(ウェイトンのアメリカ人彼氏)マジ神

まぁ偽装結婚の案を出した張本人なんですが、

彼氏の結婚式を近くで見続け、

彼氏の両親が偽装結婚相手をほめちぎり、

自分のわからない言語で周りの人が自分の家で話し続ける…

精神力半端ないなサイモン、と思いましたよね。

そして終盤妊娠発覚によって罵り合うシーン、あれでおさまるってすごいなと思ってしまいましたね。。。

 

私が同じ状況になったとして、

ハニたんの結婚式にブライドメイドとして参加する。

ハニたんのご両親が結婚にめちゃ喜んでいるのをまじかで見る。

酔ったノリで妊娠しちゃったと言われる。

………耐えられる気がしない!発案した自分を殴りたくなりますね。

 

そして生まれた子を私とハニたんで育てる…

それはちょっと嬉しくなっちゃうかも。チビハニたんですからね。

でもちょっと嫉妬しちゃうな……

 

こんなことを考えながら、サイモンよく頑張ったね、という感想が出てきました。

それに、英語で二人は十分会話できるのに中国語勉強してるし……愛ですね。

 

感想その3

なんやかんやみんな良い人

まず、ゲイカップルの関係が偽装結婚相手はじめとして応援されているのが良いなと思いました。

特に偽装結婚相手。結婚相談所紹介の人とウェイトンが会っているところを見たときにサイモンがかわいそうだとなじったり。

カミングアウトした後の母親の「普通になるかしら?(意訳)」という反応に対して「そういうものじゃないよ(意訳)」と返したり。

そしてカミングアウトした時のお母さんの反応も拒絶やなじるなどではなく、完璧ではないものの受け入れようとしていて…

1993年代のゲイの扱われ方はわからないですが、矯正所送りにするでもなく、とまどいながらも受け入れようとする愛の形が見えました。

 

そしてウェイトンがお母さんにカミングアウトする際のセリフ「普通の人がけんかしたり離婚したりする中、僕たちはうまくやっていてサイモンは僕に必要なんだ(意訳)」

素敵なセリフだなと思いました。

普通であることってそんなに大事なの?という問いかけでもあるなと感じました。

 

まとめ

・中国的家族意識を学べる映画

・ゲイカップルとそれを取り巻く人々の温かさを感じられる映画

・ゲイカップルの愛を感じられる映画